ひとが楽しんでいるところに水を差すような、語り・言説というのは最後の抵抗だ。おれのプライドが侵されていることに誰か気づいてくれているのだろうか。満たされない自意識に気を払われないことへの最後の手段に、口が出る。文字通り言葉を尽くして、おれ…

ごちゃごちゃした街の、風俗店に行こうと思ってエレベーターに乗ったが間違ってひとつ上の階で降りてしまい、階段を使うしかないのだけど、その道がわからなくて見渡すと建物の中は黒々としているいっぽう外の景色は、中庭は緑に、街は橙に輝いている。四角…

この靴下は2日目だな…と思ったが上着は4日目、ジーパンは30日目ぞなもし。

ちなみに頭を受け取ったもの(じんたん・ゆきあつ)は賢く、両脚を受け取ったもの(ぽっぽ)は健やかに、両腕を受け取ったもの(つるこ)は優しく、体を受け取ったもの(あなる)は淫乱に育った。

少年少女のあの日、殺してしまった少女の身体を五つの部分に分けて彼らは持ち帰ったが、会えば疚しさを感じてしまうため次第に疎遠になる。それから十年近くの月日が流れたある日、殺された少女が一人にあるお願いをしたことをきっかけに五人が一箇所に会す…