彼の部屋のドアを開けると、いきなり、不自然なものが目を引いた。
女の生首。これが二つ、床の上に転がっているのである。
ぶよぶよと肥った頬。生気のない目を見開き、視線を虚空に交差させている。その、ふてぶてしいとさえ言える表情に気味悪さを覚えながら、私は彼の部屋に足を踏みいれた。
と、二つの生首が口を開き、こう叫んだのだった――
(例のAA)