地球を見下ろす

地上からうーんと高いところ、鉄網のキャットウォークから地球を見下ろす。暗い宇宙をバックに青く輝く地球が、視界の中にすっぽり収まるくらいの高さにいる。風がびゅうびゅう吹いていて、こんなに地表高く離れてもまだ大気はあるのだなと実感する。それにしてもえらく高い。命綱も手すりもなしで、足を踏み外せば確実に死ぬ。怯えていると、足場が大きく揺れる。「揺れるでしょう、ここは」案内人が言う。「高い所ですから、ここでは揺れは最大マグニチュード(?)60くらいまで達します。地上では……せいぜい50といったところでしょうか」まったく腑に落ちない説明だったし、いいかげん怖くなってきたのでステーションに戻る。いつかはあそこから飛び降りなけりゃいけないのだけど。