中国の高校

場所は中国にある高等学校、時間はいつも、夕陽の差す放課後。
第一夕、ひとりの生真面目な男がひとりの生徒を壁に追い遣って詰っている、責められる生徒は何か嘘をついたらしく、何かの著作を偽ったということでもう一方の男が激怒しているその根拠は、あるひとつの文章には「男の娘」と書いていたはずところに今回は「男の子」という表現を使ったという一貫性の欠如だった。言い逃れようのない証拠に責められる生徒は何を反論するでもなく責める男の苛烈な視線からじっと目を逸らしていた。
第二夕、鍵があるはずの校舎にある一つの部屋の鍵をある男の妹が知っているという話。日当たりの良い長い長い廊下を走るとその突き当たりにきて視界に入る階段の踊り場に、運命的にその妹がいる。当然、彼女が鍵を持っていた。