若者がひとりの男を慕って囲んでいる光景は、目をみはるほど嫌悪感をもよおす眺めだった。人が寄ってくるのは分かる。尊敬されるに値することをしてきたから。しかし群がる人間のほうに目をむけると、こいつらは何もしていないし、しようともしていない。ワナビーですらない人間が(そんな人がこの世にいたとは!)、人の話を聞いて何をしようというのか。人づての経験で自己を膨らませようとしているのか。何にしろいま何もしていない人間はクズだ。
おれ「俺は日記書いてるので大丈夫」おいお前だよ。