ぶえっくしょい。鼻水がずびずばと垂れ、朝から風邪気味で周囲に迷惑かけちまったぜ。ありがたくもコーヒー飲んでたら昼頃にはおさまったけど。なんでこんなことになったのかというと、一つ心あたりがある……。
昨日の夜は今年最初のAmazon箱で届けられたオナホをさっそく使ったわけだけど、これが寸足らずの貫通式で、気持ちを込めるたびに、ちんこの先端が顔を出し、可愛いのだけど、その都度外気に触れ、体温を奪うため、次第に凍えて、ひと仕事終えたあとも、待っているのは冷たい布団ばかりで、俺は虫一匹いない部屋で、夢もなくて寝た。起きたら俺は布団と踊っていて、お前だったのか……。
それでその時に思ったのは、やっぱり男女ふたりがいて、両方好きあっていてするシーンはどんなに良いことかって思う。純愛の話に限るが、自分が主人公、その男の側になってしまって、それで女の子とセックスをするなんてのは、どれほど白痴のシナリオでも女の子が、心から俺に身体を許すわけないと俺たちは分かっているため、女の子の他には男(俺)の性器、たまに脚や腹、肩、しかないCGを見ても、ああお前は俺をモニタ越しにすら見ちゃいないだろうって思って射精する。でも男の側も物語の中の人物であったら、箱の中、長い短いストーリーを経てそこに至る二人を見て、傍観者なればこその卑屈さと気軽さでもっていやあしかし親しげに、やっぱりオナニーは一人きりの行為だったよって彼らを祝福しつつ射精する。じゃあ神様も独りでオナニーしているのだ。俺たちを見ながらだ。