丘と内海

四人ほど連れ立って小舟に乗り内海に入り、そこから陸につけて小高い丘に登る。眼下に海と島々が映る美しい眺めだけど実はここでは戦いが繰り広げられている、俺たちには見えていないだけで本当はひゅんひゅんと矢が飛び交っているのだ。戦いに加われば俺たちにもそれが見えるようになる。再び海に出てさらに奥へと行き、何かの用事を済ませて、今度は陸づたいに帰る途中、深い崖がありここを降りる必要がある。底に降り立つと地面にはさらさらとセメントが流れていて、元いた丘へと続く緩やかな傾斜をつくっているのはでかい恐竜や人間が寒天のように固められているのだった。ふたたび丘の上に出ると俺たちにはもう戦いの様子が見えていて、斜面を行く数人に今にも矢が突き刺さろうとしているところで静止していた (たぶん時間が停まっていた)。無事帰りついたので東屋で甘味をとったが、対面に座る仲間の男女が今までそんな素振りもなかったのに頬を寄せ合ったり腰を抱いたりということをし始めたのにショックを受けていた。俺の夢の中で俺と行動を共にしているくせに他の男といちゃつくなんて裏切り行為じゃないか。