無垢な子供時代がその無垢な暴力によって終わりを告げてしまうというような話に、好ましさを感じるのは何なんだろうか。子供時代が終わってしまったことを肯定し、その原因にも罪はないと思い込みたいのか。単に俺が歳を取って世間を知ってつまらない人間になったのではなく、ただその純粋さゆえに純粋さを失なったという風に自分を納得させているのだろうか。