読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

基地の食堂

社員に成りすましてさくらインターネットに潜入していたがここはネット企業の社屋というよりもテレビ局か軍の基地のようだった。とにかく建物がでかく、迷いながら廊下を歩いていたら知らない人にだらしない格好を怒られた。人目を避けてトイレに行くと板張りの床に掘り炬燵がありそこで同じ潜入者仲間たちが寛いでいて、任務もすっかり忘れてしまったような態度だ。暗くて広い洞窟を通っていると得体の知れないケモノたちに囲まれ、壁に追い詰められるということを三度繰り返すと壁がドアになっていることに気付き、蹴破って外に出た。「基地」から遠く離れた自宅にいるとアラートが鳴り、異常事態を知らせる。グーグルマップを広域にすると基地に赤い光点が二つあり、これが姿を消した俺のことを探しているらしかった。基地の食堂は大きな空母なのだけど、そこに百人くらい、全員が集まって並べられたテーブルと昼食に向かってずらっと座っている。全員が揃わないと食べることはできないらしくて、みんな俺のことを待っているのだった。おあずけを食らう皆の前に女性が姿を現した。別の基地から派遣された将校のようだった。彼女が連れた部下は顔にグルグルと巻いた布で表情をすべて隠し、出入り口そばの壁際に立っていた。布には肉の写真がプリントされている。