山の稜線から5度ほど高い位置に黄色の光がじっととどまっているのを見て、これほどの高さであれば建造物ではないし星にしては明るすぎるしそもそも曇り空でほかに星影もない、なんだろうこれは……。こんなときは頼りのインターネットも役には立たないのだと思い知らされながら歩いていたが、やがて光は右に流れだして、ただ飛行機がそれまでは真っ直ぐこちらに向かっていただけだったのだと知れた。