岡本倫・横槍メンゴ『君は淫らな僕の女王』

はーもうだめだKindleでまんがを読もう……と思ったときにほぼ毎回顔を出すこの表紙……と横槍メンゴという矢鱈語呂のいいこの名前。 こんな風に可愛い女の子の顔を全面に押しだしてるのは、女の子が可愛いだけのストーリーのない漫画だろ? と敬遠してたのだけれど。 風邪にうかされてサンプルを読んだら予想外に変態純愛エロラブコメディであった。たまーに見かける「……オナニーするか」のコマはこの漫画だったのだ! あの極端に冷静な表情でこの台詞を言うコマ、おれはてっきり、「朝起きたら突然美少女になっていた少年がひと通り大騒ぎを繰り広 げたあと、冷静になって今できることをしようと判断したコマ」だと思ってたよ。あああ〜! 美少女はただの変態だった!

そう、変態なのです。ヒロインのメンゴちゃんは超絶美少女で頭もいい完璧な女の子なんだけど、主人公のことが好きすぎて1日に何度もオナニーしているアホなのだ。 いつもは自制心を保って主人公に対してはとくにツンケンしてるのだけど、そのじつ学校で主人公のことを想ってオナニーしているアホなのだ。 この自制心が漫画的なギミックにより一時的に解放されることになってしまったのだった! というストーリー。とすると一見ツンデレもののようにも思えるが、 メンゴちゃんがアホなのでギャップ可愛いとかではなくアホ可愛いという成分のほうが強い。そうでありながら一途なところがよい。

しかし2話の主人公はおまえなー、メンゴちゃんが勇気出して思いきったことをしてるのに痛々しいとか、そこに優しさはないのか?(怒) まあ元はそういう間柄だったのだという話だけれどさ。

……という感じで楽しんでたんだけどなー。2巻完結。1巻だけでも完結の感はあって、2巻はアフターストーリーに近い。 そこでなんでか性暴力が登場するんだよなー。おれの嫌いな性・暴・力・が! これやったらバカエロラブコメじゃなくてエロ漫画じゃん。というので萎えちゃった。