もう一昨日のことなんだけど、さっそく何だか落ちこんでしまった。だいたい、その前の日からして、つまり元日だけど、テーブルゲームで全然勝てなかったことがかすかに尾を引いていた。テーブルゲームって何か、頭のいい人は上手い、という強迫観念に近い印象があり、逆にこれで上手く立ち回れないと、自分の頭が良くないということを確認させられているようで、気分がどんどん沈んでいくのが常である。運のからまない、一対一の勝負はとくにそうで、あまり考えすぎても間抜けだし、ということなのか、たんに頭脳の忍耐力がなくなったのか、考えを放棄して適当な手をうつとあれよあれよという間にやられてしまう。これはまあ、頭がわるいと言われてもしようのないことですね。それで二日。去年に引きつづき、本屋で古本を漁ろうとしていたわけですが。今年はどうもまだはじまった気分になれていないし、あえての自己啓発本を選ぶ気にもなれず、あまりいい本に出会えなかったのだが、さまよっているうち、本棚でおれが心底嫌っている人間の本を見つけてしまった。新しい本である。そいつは……こと細かに書こうかと思ったけどそれもシャクなのでやめておく。一応さっと目を通して、とるに足らないものだと分かりはしたものの、それでも出会ってしまったこの事実が鈍く心を刺している。それからよく寝た。