嫌われる勇気

嫌われる勇気

★★★★。友人が最近読んだと言ってたので、そういえはおれも読んでみてもいいのだろうと思い、手に取る。NHKでもなんかやってたよね。それを少し覚えている。 課題の分離、という考え方はしっくりくるもので、つまりコントロールできるものだけをコントロールしようとし、そうでないものに思い悩むな、というメッセージ。他人が自分のことをどう思おうと、それは他者の課題。それをどうこうしようとするものではないのである。目的論は『なぜ人と組織は変われないのか』だっけ? の免疫マップと通じるところがある。つまるところ自分のものの見方・考え方を変えさえすれば世界の風景は変わる。キーワードは勇気というのも頷ける。そして有用に思う。しかし私憤と公憤を分けて考えるのは、あまり納得できないなあ。公憤も他者を自分の中に住まわせている・またはその逆なわけで、課題が分離できてないってことじゃない? 私的でない感情はないと思う。 おれは問題を自分に帰して落ち込んじゃうことが多いので、しかしここからもうワンアクション必要だ。それが貢献感なのかもしれないが、抽象的にはそうだろうとも、いまいまのおれをそれが救ってくれるわけでもないんだよなあ。セルフコンパッションというやつかも。 細かい部分、特に後半は即効性が低そうで流して読んだが、全体に役に立つ考え方だと思った。考えてみれば突飛でもない。自己責任のスパイラルに陥らないように、何をコントロールすべきかが問題だろう。