「俺に善かったものはお前にも善いものなのだ」

それにお前はまだ気付かないの?なんで俺のやったようにしないの?と見下す、そういった独善の押し付け、そういう態度を取る人間は本当に純粋にそう思っているのだろうか。心の底からそのように思っているのなら、自分を相対化(なんていうとアホみたいに聞こえるが)できない視野の狭い人間ということだろう。そう言って俺は見下すことができる。(何か知らんが、観測範囲は広いほうが威張れるらしいし。)心底そう思っているのではなく、ついつい、そういう態度を取ってしまうことを恥じたり悩んだりできる人なら共感ができる。
そもそもなんで自分が正しい道を歩んでいるなどと自分の経験のみから絶対的確信を持つのか、そういう心のメカニズムを考えれば、自ずと、その人が自分を正当化する必要に駆られていただけだということに行きつく。誰だって自分の過去を否定したくない。うまくやってきたと思いたい。だから自分のやってきたことを肯定したいし、それにも自信がないから人に押し付けようとする。自分ひとりの世界では認められた気がしないという気持ちは、分かるんだよ。同情します。