水野祐『法のデザイン』

法のデザイン

法のデザイン

Kindleで。クリエイティブ・コモンズに関わっている人らしく、視点は信頼できる。『アーキテクチャの生態系』的な話で、法というアーキテクチャによってイノベーションや創造をサポートしていくことができないか、できるはず、という話が前半で、おお具体的にはどうやるんだろー、と期待していたが、後半はインターネット以後のアートやカルチャー、エンターテインメント分野それぞれが現状どうであるのか、法的にどんな問題が予想されるか、という各論で、未来がどう創られるのかというおれの期待していた話は、あまり読めなかったんだよな。アートやネットカルチャーに通じているなこの人は、という感覚はあったものの。

シュタインズ・ゲート ゼロを見終わった。アニメひとつ観るのもひと苦労なのだよね。ゾンあまプライム(ゾンビ美少女と甘々なプライムタイムを過ごせる何か)にあっても、それを見はじめるまでのハードルがあるのことよ。クライマックスに近づくにつれオカリンと紅莉栖がいちゃいちゃしてるシーンがなくそこに不満はある。満を持してのきょーま復活もなんかセリフ回しおかしな感じだし。よかったけどね。いちばん笑えたシーンはよし! みんな一丸となって頑張るぞ! 的な展開でルカ子とフェイリスがおにぎり握りはじめたところ。これおにぎり作るパターンじゃね、と思っていただけにな。けどやっぱ、いろんなルートを辿って、さいごにトゥルーエンドにたどり着く、という体験はゲームで果たすべきものだったろうな。そろそろゲームやりたいと思っているところである。VA-11 Hall-A にするか CHAOS;CHILD にするか。

マイクル・ムアコック『スクレイリングの樹』

スクレイリングの樹―永遠の戦士エルリック〈6〉 (ハヤカワ文庫SF)

スクレイリングの樹―永遠の戦士エルリック〈6〉 (ハヤカワ文庫SF)

もう10年近くじゃないだろうか? Amazonのカートに「あとで買う」として入りっぱなしになってたやつ。お気づきの通り、最近読書の余裕ができてきたのと、ファンタジー読みたいなという気持ちで取り寄せた。何言ってんのかわかんねーなこれと思いながら読む体験も久しぶりだ。それでもわからんもんはわからん。

森岡毅『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』

USJ最高マーケティング責任者の、V字回復のふり返り記。パワフルだなー。文体から、ゴーストライター使ってないことがわかる。こういう本ってだいたい自分の手柄みたいに書かれがちなんだけど、いいのかねえ。と思いながら読んでいたが、実際七転八倒しながらアイデアをひねり出す仕事をしたのがこの人なのも間違いなさそうだ。

少しだけ思考のフレームワーク的な話もあって、目的、戦略、戦術と降ろしていくわけだが、戦略はどこに経営資源を集中させるか、と明快に書いてありなるほどと思う。そして戦略は戦術の必要条件でもある(必要条件という言葉は何度も登場している)。関東-関西間の3万円の川、という話も面白かった。