つまるところ、ひとに自分より先を行かれている、とか、自分がやろうと思っていたはずなのにひとになされている、とか、ひとが変化しない自分をおいて変化している、というような感情。それはおれの原動力だからいいのだけど、ぶつけるだけの資源がおれにあるんだろうか? おれはすでにチキンレースに乗ってしまっているんじゃないだろうか。老害ってこうやって生まれるんだナー(のん気)。

OLL 21 22 26 27 はだいたいできるようになった。 PLL U-perm 右回し左回しも、一応覚えた。M2から始まるやつなんだけど。T-perm はもちろん。H-perm も覚えたと思う。 まだこんなの覚える段階ではないのだけど。手に力が入りすぎてる。覚えるのやめて60秒切るようになってきたら https://cubevoyage.net/how-to-solve/intermediate/ をやる。

ユノッチとオレノフ #2

「うーんおれは、功名心が強く全てを自分でコントロールしようとしすぎなんだな」

「やがてそのことで人類は罰を受けるだろう」

「ユノッチ!」

オレノフ=ジブンスキーがその声に気づくやいなや、ユノッチ=スケッチビッチは部屋全体にその存在をひろげ、片隅にうず高く積みあげられた本たちも、壁におずおずと貼られた媚びいるようなポスターも、笑顔のホワイト、いや、ありえなグレイに染められてゆき、やがて十二方が光に包まれたとオレノフが感じたとき、その光というのは実は赤外光で、たとえこれを目撃したものがあっても傍目には何も違いはなかっただろうが、すでに視力を失っていたオレノフにとってはなんの関係もないことだった。

強い衝撃があり、次いでオレノフは聴力を失ったと思った。だが耳の中を流れる血潮の音を聞き、そうではないことに気づいた(同時に、自分がまだ生きていることにも気づいた)。それほど急に音が失われたのだ。いつもならオレノフの部屋で無遠慮にうなりを上げ、いったいどちらが主人かも見失わせてしまう種々の機械たちたちもいまは沈黙していた。ただただ沈黙と暗闇のなかをオレノフは曳航されているのだった。正直者のオレノフであったので、はじめは黙って身を任せていたが、それがあまりに長く続くのでついに声を上げてしまった。

「ユノッチ、いったいなんなのです! 私をどこに連れていくのですか? 私はしがない穴掘りです、信義をうらぎるようなこともやっきたが、私の生活でそれを責められはしないでしょう。それに信心だって失わなかったはずだ。ほとんどの場合ですが」

虚空に叫ぶと、やがてユノッチの応答があった。

「あきれた。よくも10年も口をつぐみ、されるがままに状況を受けいれたものですね。敬虔なのは良いけれど、奴隷になるのじゃ生きてる甲斐もないでしょうに」

10年、と聞いてオレノフが顔を触ってみると、髭も髪も伸び放題に伸び、肌はガサガサになっていた。胸や腿の肉はそげ落ちて、あたりは糞尿だらけであった。道理で喉にひっかかりを感じたわけだ。それだけの間、ひと言も発さなかったのだから。言葉を覚えていただけ僥倖だ。

また(10年ぶりに)大きな衝撃があり、部屋の旧支配者たちがまた唸りを上げはじめた。

「あなたがぼうっとしてるから、もう10年も巻き戻ってしまった。あなた、いま何歳? いえ、何歳だった?」

最後の記憶では24か25か26であったとオレノフは思った。では今の自分は34か35か36歳なのか?

「あなたの街だよ。あなたが14か15か16の頃の」

ユノッチが部屋の窓を全開にした。換気だ。糞尿に倦んだ空気の代わりに暖かい風が吹き込んで、オレノフの伸びきった髪に触れた。と、オレノフの鼻から垂れるものがある。

「花粉だ!」

「この街には不埒な儀式をおこなう生徒たちがいるそうよ。あなたには一度だけ奇跡を起こすことを許すから、これを正してきなさい」

「じゃあ、この部屋を綺麗にしたい」

忽ち部屋から全てのものが消えさった。

「あのう、10年間も私は何を食って生きてきたのでしょう」

「さあ? 精神世界じゃない」

3x3

ソルブ回数: 5
Mean: 1:28.304
Best: 1:12.253
Worst: 1:49.186
Average: 1:26.693
Last Ao5: 1:26.693
Best Ao5: 1:26.693

1. 1:27.298
     2018/04/09 22:40:17
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2. 1:35.593
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3. (1:49.186)
     2018/04/09 22:45:29
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4. (1:12.253)
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5. 1:17.187
     2018/04/09 22:49:37
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NHK-FM 青春アドベンチャー「王妃の帰還」

http://nhk.jp/P164

毒味師イレーナ』で知った番組 。ちょうどギリギリradikoで聞き逃し再生できた。柚木麻子って『終点のあの子 』だった。そういう作風なのねー。まずタイトルがいいよね。ああ王妃。壮大なわりに舞台は教室なのがいい。ドラマは1回15分なので聞きやすい。巷のポッドキャストは余裕で1h越えるから聞き始めるのにエネルギーがいるのだ……。

マリア・V スナイダー『毒見師イレーナ 』

毒見師イレーナ (ハーパーBOOKS)

毒見師イレーナ (ハーパーBOOKS)

毒見役となった死刑囚の少女が指導者に導かれながらさまざまの苦難を乗り越えていく成長譚ファンタジー。みんな無力な存在から強くなっていくんだよね。なんかこういうことを言うのもアレなんだけど、あえて言うけど、女性作家らしいとまた思った。そう思うのは男性的な世界観がおれの主軸にあってそこから離れているから特にそう感じるというのだろうか。ヘイドンのラプソディを思い出したよ。あれはアクメドは結局のとこ相手にはならなかったけど。アメリカのヤングアダルトらしいなと終始思いながら読んだ。ロマンスは少し唐突に感じた。NHKでラジオをやってたのはいま知ったけど、聞きたかったな。

フィッツジェラルド『グレート・ギャッツビー』

グレート・ギャッツビー (光文社古典新訳文庫)

グレート・ギャッツビー (光文社古典新訳文庫)

恋に破れた友人が別の友人に、これを読めと言われたのだといういわく付きのこの書だよ。

結局のとこ、立身出世、アメリカンドリームとその果てのことなのだと思うのだけど。ギャッツビーのグレートなるところはただ金を持って豪邸で毎夜パーティーを開いているということではなく、夢のために度力を惜しまず夢を失わずそれに向かって歩み続けたということなのだと思うよ。だからこれの映画が華麗なる、などと訳されているのは見当違いなのだろうと思った。夢は空虚で、それに死ねるのはまだ幸福なのだろうとも。さながらグレートと人の言う。

なんか久しぶりにユニケージって言葉を聞いて思ったんだけど、シェル芸人とか言ってる人たちとVimで神とか暗黒とか言ってる人たちが同じカテゴリに入るのは、道具をいかに磨いているかに自負をもち、道具を基底とする世界を自らの世界としているところか。