大蜘蛛の卵

同じキーボードを向かい合わせで使っている人が、ある日、「ウィザードリィをしたい」と言った。彼は僧侶をやりたがっていた。俺は魔法使いになりたかったが、魔法が使える気がしなかったので、メイスを持った戦士をやることにした。かくして、俺たちはもう一人の熟練した魔法使いを連れ、山道を登っていた。途中、腹が減ってきたので、魔法使いが狩ってきた大蜘蛛の卵を食べることにした。その卵とは、人間一人分ほども大きい明太子のようだった。脈打つそれを彼は食べた。どうやらこれが苦手なようだった。すっかり気分を悪くした彼の提案により、この冒険はお開きとなった。
冒険から帰ってきて、公園の広場にいると、空を自転車が飛んでいた。乗っているのは若い男で、どこかの企業に勤めているらしかった。新技術で、グライダーのように空を飛べる自転車を開発しているのだった。さっきは会社のビルから滑空していたが、高いところにいなくても、自転車を漕ぎながら前輪を持ち上げることで自力で空を飛ぶこともできる代物だった。
それからはてなようせいに会った。はてなようせいが性的にトラウマを持っていたのは、あるはてなユーザーが原因だった。彼女の性器とは竹刀の鍔のようなアクセサリーだったが、それを知らなかったはてなユーザーに悪戯されたのだ。そんなことは知らず、俺はそいつのダイアリーを購読していた。絶対に許せないと思った。
それからホールで、先程の自転車の発表があった。俺も舞台に上ることになっていた。はてなようせいの彼がそこにいないことを確かめてから、俺は舞台に立った。