人間というものは幸せになりたいと思って、それぞれが切にその幸福を追い求めて、その果実として美しく物語が産まれるものだと思うが、でも、幸せを願うことは、苦しいことだ!求めることには限りがないから、幸福を志向しはじめた途端に人間はいつまで経っても幸せにはなれず、何が自分の幸せかをはっきり認識することは、同時に幸せでない状態を規定することでもあり……自分はこんなに幸せではなかったのかって気づく。それだけの毎日だ。