特別な自分の繊細さ、とか、嫌悪を、クローズドなSNSに表明すると、無言の「いいね!」が後を追い、それでなんとなく受け入れられた気分になって、その日は少し満たされて眠りにつく、というようなエコシステムを俺は嫌いだと思ったけれど、でもこれはこれで理にかなっているというか、そうして彼が軽い満足を得るだけでなく、周囲の人も彼の人となりを知ることができるという点においては、コミュニケーションなのだから(それを促進することは、)(一面では、)よいことなのではないかという気もする。事実おれも☆の類には思いがけず喜ばされるようなこともあるし、どうこう言える立場にない。しかし、まるで客観的に価値のないものに、ただ人格に報いる意味で定型のリアクションがあるというのは、嫌だと思う。それはおれが、ただおれであるという理由をもって肯定されることがないからだというのも、分かっている。とくに否定的な感情というのは、自分がそれを所有しているのだとことさら主張せず、秘密裏に昇華して、それだけで認められるものでないと、おれは……おれは……