悪夢。さもありなん! ビルの中を下って動物の戦士を捜す。下層の階は半ば水没していて薄暗い。打ち棄てられた建物を探検しているらしい。最強の動物とはなんなのか考えていたが、思いつくよりも早く、カバの姿が遠くの通路に見えた。こちらには気づいていない。水陸両用パワー型、間違いなく最強だ、と得心するがカバの独り言が聞こえる。愚かな人間ども云々といって敵対的である。これは衝突になるのかもしれないと身構えて見送ったが、次に出会ったときは極めて友好的であった。サイズもかなり小さく見えた。 上の階はかなり広いものの、障害物が多く、大まかに見ればすり鉢のコロシアムのようである。薄暗く青っぽい。ここにフロアの主がいて、集められた人間を最後の一人になるまで殺していくと宣言されている。やがてその主が現れる。白い毛と黒い肌のマントヒヒのような大ザルである。それがフロアをすごい勢いで回りはじめ、最初の犠牲者を品定めしている。おれは足場を転々として逃げ回る。ダンスミュージックのようなものが流れ、人間たちは踊っている。階段の手すりに掴まって回転し、照明の加減か分身して見える人もいた。最初に狙われたのはピコ太郎*1だった。猿に鋭いツメで引っ掻かれるのである。彼はすぐに中央舞台へと跳び乗るとエアギターを演奏しながら「いた〜い!!」と叫んでのたうち回っていた。

*1:現実にネタを見たことはないが顔は知っていて不思議