勤務先がなにやらイベントを開催することとなり人を大勢集めた結果、生徒たちで体育館がまるまる一つ埋まってしまった。おれも午後からの出番で、ラジオDJのようなことをしなくてはならないのだけれど、(夢においてはおなじみの通り)打ち合わせを何もしていないのであれこれ頭の中でむなしくシミュレーションだけをしていた。午前の演し物が大きな舞台装置を使ったので、その片付けを手伝いにいったが、舞台裏への通用路があまりに狭くて驚いた。狭いというより低く、何かの階段の下をくぐらなくてはならず、そのコンクリートの圧迫感が凄まじい。おれは高校3年間こんな環境で過ごしたのか……と驚きであった(夢の話で、現実にはそんな建物知らない)。ともあれ昼飯は必要なので、ひとり食堂に行くと海沿いにあって、木のテラスとその向こうには遠浅の海が広がっていた。パスタ可何かを食べたと思う。帰りみちでひとりの女に会い、バタコさんって好きでしたか? と突然聞かれて、そんなわけないじゃんアハハハ、と慌てて答えたが、次の男がそういえば好きでしたね、などと答えているのを見、そういえばその女のあだ名はバタコさんではなかったなと気づいた。慌てて取り繕う必要もなかったのだ。