バルガス=リョサ『緑の家』

緑の家(上) (岩波文庫)

緑の家(上) (岩波文庫)

緑の家(下) (岩波文庫)

緑の家(下) (岩波文庫)

密林と都市の、さまざまな人々の織りなす複数のストーリーが断片になってシャッフルされて語られる。なんか最初の断片がすっげー読みづらいんだけど、それがずっと続くわけではないので。一種の年代記で、読み終えたときは、読んだー! と満足感があったものの、あまりエピソード同士がつながっておらず、頭のなかに何も残ってない気がする。何人かの人物が、主要なストーリーを持ってるのだが、その中だとフシーアが好きだったな。アキリーノと河を下りながら、過去を思い返すという仕立てが分かりやすかっただけかもしれない。けれど、二人はどこへ向かうのだろう? ラリータは今どこに? などなどと、謎が湧いてくるのもよかったよね。

岩波書店の説明もいい 。人物や出来事についてはメモを取っておかなくてはならない。時系列のメモをどう取るべきなのだろう。今朝は動き回るメモを取っている夢をみた。

以下はつぎ足しながら書いていた人物メモである。

ボニファシア … 修道院から子どもたちを逃した。もともとは密林の子。
フシーア … 川下り中。脱獄した。フリオ・レアデギの不興をかって逃げている? ドン・ファビオも。ラリータをフリオに売った。
アキリーノ … フシーアと同行。ニエベスとラリータの息子が同じ名前を持っている。(正確にはフシーアの息子だった)
リトゥーマ … ピウラの街に帰ってきた番長。ボニファシアと関係があった。ボニファシアに乾杯している。軍隊にいた?
密林にいた。アンセルモとは知り合い。軍曹。
緑の家 … 売春宿か?
アンセルモ … ピウラの街にやってきたよそ者。〈緑の家〉を作った。緑の家が焼けてからはマンガチェリーアで飲んだくれている。
ホセフィノ … リトゥーマにおびえている?
フリオ・レアテギ … フシーアと密輸を働いた。フシーアを追っている? 子供だったボニファシアを引きとるところだった。
ラリータ … フシーアと逃亡。ニエベス、アキリーノ、ボニファシアと暮らしてもいた? 軍曹とボニファシアを結婚させようともしている。
カルロス・ローハス … ホセフィノの父?
アドリアン・ニエベス … 軍隊にいた。船頭。フシーア、ラリータと合流。密林の生まれ育ち。軍曹に、ラリータとボニファシアが家にいると言っていた。ボニ
ファシアは修道院を出た後。
エル・モノとホセ … 兄弟。リトゥーマ、ホセフィノとつるんでいた。
フム … ウラクサのアグアルナ族
ロベルト・デルガド伍長
アルテミオ・キローガ大尉
アントニア … 盲目の少女。フアナと暮らしいてたが、アンセルモの緑の家に攫われた?
軍曹 … リトゥーマ? ボニファシアに求婚。
ラ・チュンガ … アントニアが緑の家で産み落とした子供。アンセルモの娘。