金色の少女の顔

実家の寺の跡を継ぐので四千万円を手に入れるという夢を見ながら、その夢の中で、この夢を見るのはもう七八回目にもなる俺は何度親を殺しているんだと思った。もちろん起きてから考えれば以前に見たことなどないはずだ。さて使いの少女が目録を手渡すとき、一瞬彼女の顔がひらめき、俺に合図を送ったようにみえた。それで彼女がたずさえた目録に目を落とすと、紙の包み越しでも輝いてみえる、金色の文字がある。そこに彼女のメッセージがなにかあるようだった。