黄金のスライム

クリスマス・イブに見た夢ということになる。ずっと寝てたからなんかいろんな夢をみた。
学校で、次の授業のために廊下を歩いていると、廊下にあるベンチとか、中庭の芝生とかで、水泳の授業後らしい男女の生徒たちがスクール水着で体を重ねている。男子に覆いかぶさられてちょっと迷惑そうな顔をしている女子もいるけれど、みんなセックスしている。それじゃあそういう学校なんだろうと思って、次の授業のコマは布団の敷かれた大部屋に、女の子と一緒にいた。ひとつの班が四人くらいで(だけどおれを含めて二人しかいなかった)、何かのくじを引いてペアになった女の子とセックスできるというので、嬉々として人間の身長くらいある黒い木の装置を回していたけれど、ペアの女の子は、衝立の向こうの別の男の子にずっと気を取られているらしいことに気づいて、それじゃあおれはいいやって、あきらめてしまった。
民家の一室に科学者がいて、その人のこしらえたスライム様の何か……を見に、見物客が集まっている。畳の部屋に立ったままそれを囲んで見つめていると、その悪の科学者は知らぬ間に襖を開けて部屋を出て、行動があやしいのでおれも気付かれぬように外に逃げ出すと、閉めきった部屋の中からグシャという音が何度も聞こえてきて、恐らく、放射線をあびた黄金のスライムが一人ひとり殺しているのだ。いずれ焼け落ちることになるその家を逃げ出しておれは森に入った。
森でおれはニュースを聞き、家が火事で焼失したことを知ったが、頭蓋骨を数えれば死人が一人欠けていることはすぐに判るので、できるだけ遠くに逃げる必要があった。森を抜けた道路でタクシーをつかまえて渋谷まで、と言うが、ついたところが変なさびれた街で、灰色の中パチンコ屋だけがあったりして、歩いているうちに袋小路に行きあたる。
それから、高いところを移動しているうちに、そこが誰かの家の梁とつながっていて、落ちないようにと気をつけていたのに落ちてしまって、そこにいた女の子と少し話をする機会があった。何を話したかはまったく覚えていないけど。
そして逃亡の二周目、もう一度森に入るところから始まる。今度は手に、白いバネのような小さな虫を持っている。これが成長したら蝶にでもなるのだろうと思うけど、今は何の役にも立ちそうに思えず、手元でバネを解くようにしていると、虫が死んでしまった。もともとまったく動かない虫だったけど、死んでしまったことは分かったので、地面に捨てた。森を歩いていると工事現場みたいなところに着く。ここはもう人の目のあるところなので、怪しまれないように行動しなければならない。タイ人たちの民家と同じ空間に洋食屋があって、そこで社長にご飯を奢ってもらう。
場所が変わって、海辺の小屋にいる。逃げまわった挙句ここにいるのか、もう逃走はしていないのか分からない。仲間がいて、そいつが海に飛び込むと、海の側からも白い、人型の何かが、等間隔に並んでやってくる。仲間がどんどんそちらに引き寄せられていって、なすすべもないまま、その一群に取り込まれてしまった。かわりに別の色の仲間がやってくる。もともとピンク色だったのが青になっている。陸に上がって話してみると、性格も変わっているみたいで、これでよかったのか、悪かったのか、わからなかった。