- 作者: 河本薫
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2017/11/24
- メディア: 単行本
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ある社の事例として面白かった。
データ分析チームが、事業部門からのスポンサーシップによって仕事を負っていること。これは事業側からのコミットメントを引き出すのに有効な仕組みになっている。一部はコーポレート予算もあって、それでネタ探しと技術獲得をしている、と。今はともかく、ゼロからのスタートのときにまったく依頼がなかったら大変だよなあ。分析チームから提案に走るのだろうけど。なぜ分析チームが生じ、いまもあるのか、どのように経営に評価されているのか、は透明なトピックだったように思う。
チームの目的は分析ではなくあくまで業務改革である、というのも当然のようだけどよい姿勢で、分析結果を適用するまでの一種泥臭い知見もある。責任の線引きを明確にすること、業務担当者を尊重すること。
あとはリーダー論。今どきっぽいことが野生的に実現されていてなんだか凄みを感じる。巷の諸々の本の存在はいったい……。
よく出てきたのが「臨界」というワードで、状況を少しずつ温めていきながら頃合いを見計らって次の段階に進める、というような意味だ。王道はない、ということなんだろうな。