風邪で文字通り寝込んでいたのだけど、エッチな夢を見たので大方回復した模様。このクソ寒い時期の風邪はなんか辛かったな。まだ胃が荒れている。胃が荒れているので空腹なのかと錯覚してしまう。この風邪により、アルコールとカフェインは生気の前借りでしかないよな、と、またまた思うのだった。

夢では百人からの団体の旅行かイベントで、揚げものの店に来てるのだった。四人用の個室にフライヤーと椅子とがせまっくるしく拵えつけられていて、それが細い廊下の両側に延々と並んでいる。その様子はカラオケボックスのようでもある。廊下はぐにゃぐにゃと異次元的にねじ曲がっているのでどこが端とも知れない。そこでおれが人妻と逢瀬をしているのだった。駆け回れば景色は変わって、五色の幕の鮮やかなな寺院であったり、街灯に照らされた夜のテラスであったりした。そのあと人妻とはすぐに別れ、歯医者に行った。歯石を取ってもらっているうちに医者が発情しだして、歯石取りはおれに任せて、医者がおれのちんこを何とやらすると言いだす。医者は性器か子宮か、何かの器官がねじ曲がる障害を抱えているらしく、棚に無造作に置いてあった(無造作すぎて、さっき医者の息子が走り回って遊んでいるときに棚から落としていた)薬を一包取り出すと、消毒液につけてぐいと飲みほした。おれは診察台に逆向きに寝ていて、うつ伏せのまま歯石取りを続けている。口からどんどん歯石が出てくる。そして下半身は裸である。いよいよやるか、というときに目がさめた。おそらく寝る前に『君は淫らな僕の女王』の一話を読んでいたからこんな夢を見るはめになったのだろう。いま読み終わったので感想を書く。

きららファンタジア、ちょっとだけ進めたらヒロさんの魔女ウェアが見られて最高〜。

ホンワカパッパした少女と生真面目そうな口調のマスコット的キャラクター、なんだか見てるとこっ恥ずかしくなってしまう。天の聖杯云々よりこっちのほうがよほどむず痒い……。

藤沢久美『最高のリーダーは何もしない―内向型人間が最強のチームをつくる!』

まーどうしておれがこんなことをする羽目になっているのかは後日に措くとして。別にこの本をあえて取りあげたいわけではなくて、記録をする気になっただけのこと。

本全体として、例えば副題になっているようなことの一貫したストーリーがあるわけではなく、突然私はこうしてますというような話が出てきもするので(もともとのテイとしては、何人ものリーダーと話したことの蒸留である)ちょっとまとまりがなく感じるものの、個別には感じるところもある。

  • ビジョン型リーダーとカリスマ型リーダー034
    • リーダーとしてはカリスマ型リーダーを目指しがちだが、ビジョン型というコンセプトをこの本で導入。両者のバランスを取っていくべき、としている。カリスマ型リーダーというのは自ら先陣切ってメンバーの前に立つような人のことだ。牽引型とでも呼んだ方があってそう。ビジョンを語るにしてもカリスマは必要だろうと思うからだ。
  • なんとなく働いている人を幸せにするのがビジョン 044
    • その人の働きに価値というかストーリーを与えるってことね。これはほんとうだと思う。
  • ソニーは凋落してるらしい 054
    • この本に限ったことじゃないけれど、たまに固有名詞がでてきて何かの例示に引かれていることはわかるものの、よい例としてなのか悪い例としてなのかわからない、ってことが多い。文脈からこのように判断したんだけど、10年後に見たらどうなってるかわからないようなことを、現時点でのという断りもなしに書かれると、ああこの本の賞味期限は短く想定されているんだな、とネガティブに捉えてしまう。
  • 常に考えているから情報を活かせる 072
    • 考えるってどういうこと? という話に近い。
  • 心配性をつきつめ、ネガティブチェックを尽くせば自信が残る 085
    • これは面白い話。encouraging な話。
  • ビジョンを外に語ることで自分の中のイメージを自己強化する 098
    • そうやって芯を鍛えていくんだろう。カリスマ的だと思う。
  • リーダーにとって唯一の仕事道具は言葉 123
    • 手を使ってはいけないという戒めでもあろう。スケールしないから。
  • 広大な中間地帯をつくる 143
    • 敵でも味方でもない中間地帯を作ることが(政治において)大事。
  • サウジアラビアは男女で商工会議所も分かれている。その中では女性が男性のサポートをするというような意識もない 157
    • これ、へーなるほどって話。この本の趣旨からは離れたところにある面白さだけど。詳しく知りたい。

ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争(ヘルツェゴビナは補完無しには入力できないわけだが。へる・つぇ・ごびな……。侯の土地、くらいの意味だろう)についてふと、ではなくBBCポッドキャストで聞いたので、いや、話の内容は理解できなかったが……。できなかったので前提知識が足らんのだと思って、初記で調べたところ、内戦はほんとうにひどいことばかり起きるよなと思ったのだった。おれが子どもの頃に終結した戦争。拷問強姦のたぐいがほんとうにだめなのよ。あたし。

アガサ・クリスティ『春にして君を離れ』

春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

人妻が自宅を離れた旅の途中に夫と家庭とを思い、それまでは気づかなかった何かに気づいてしまう……という話。ミステリではない。

やー、夫への愛が冷めてしまっていることに気づいて云々みたいな話だったらやってらんねえな! と構えてたけど、そうではなかった。なかったからよいのかというとそうではなく、これはこれでひどい話。ひどい小説ではない。

独白の小説なので夫や家族とのやりとりはすべて回想の中なのだけど、それが詳細であることや、ひとつの疑念につきまとわれ、苛まれる描写が、小説を読んでいることを感じさせ、また心の動きのありように現代とは違う基礎があると感じられて、そんなのは久しぶりの読書だった。