耳刈ネルリ拾遺

耳刈ネルリ拾遺

★★★★。いまはなんでも電子で買えるようになって、いいねえ。電子の神様は何でも電子って名づけられることに泣いてると思う。なんでも電子って言うのはおれのちょっと上の世代が最後だろうけどな。『ネル島渚』は、、、よかった!

先生とそのお布団 (ガガガ文庫)

先生とそのお布団 (ガガガ文庫)

★★★。オフトンオフトン! 酒を飲んで気持ちよくなったときにまとめて本を買った機会があってその中のひとつ。ほとんどファンブックなのではないかと思えるくらい。作中の作品が現実のそれと明らかに一対一対応するので石川博品という人がこんなことを考えてこんなふうに書いていたのか、と知ることができる。『狩猟の哲学』、『百合物帳』に出てきたよなあと思ってニヤリとする。『ベティ・ブルーって呼んでよね』に近い。 あとわずかに登場する女性は桜庭一樹だよな。赤朽葉家の伝説はなんかわかった。

夢。アニメの少年少女たち4人とねんごろな仲になるが、その晩一人がゾンビを発症して全員死んでしまい、死体を隠さなければならなくなる。隣家の同僚がその内心を知ってか知らずか、廊下の窓越しに話しかけてくれて、「今週土曜の0時に会おう、約束の場所に来ないときは何か悪いことがあったとみなすから」といった約束をする。死体処理の期限が決まったかっこうで、夜中にしか時間はないと思うが、窓の明かりは外から丸見えなので、作業しようにもできず、行き詰まる。

★★★★★! ヒルデ! ヒルデ!。マンガワンの無料公開で知ったのだけど、コメント欄で評判を見て読むことにしたやつ。こういう遭遇がいまは普通にあるのだなと思う。

中世、とか書き出すと時代考証が自分の中にないことに驚くけど、とにかく魔女狩りの時代。親を処刑された少女たちが修道院に集められる、神の名のもと暴力と薬物に支配される異様な集団のその親玉に、親を殺された少女(たち)が復讐の刃を向ける話。少女版ガン×ソードです(ちがう)。閉鎖環境の異様な雰囲気で、幾人かが正気を保っているわけだけど、いつどんな風に物語が転ぶのか分からなくてドキドキする。

主人公のエラは執念というかストイックというか、心の炎でほとんど狂人のように突き進むわけだが、単純に勧善懲悪の一本道な話ではない。主人公の周囲はそれぞれ人間味のあるキャラクターで、それゆえいつ敵の前に倒れてしまうのかと見ていて安心もできない。

ここで好きなキャラランキング!

  1. ヒル
  2. クリームヒル
  3. 「成金」ベルクマン
  4. コルドゥラ
  5. ジビレ

いかがでしたか? クリームヒルト怖えよ。目が。

おれの気が晴れることなんかこの先ずっとないのだからあきらめて、ローエナジーモードでやれることを模索していくしかないような気もする。今年は年始からずっとエロ小説を書くことをしていてそれでもせいぜい4万字であった。スキマ時間で集中モートに持っていく能力が求められる! と思う! うーむ。評価ポイント1000(これには程遠い)か10部分に到達させたい。そしたら模写でも始めようと思う。

★★★。買った経緯は同前。しかしこの手の本はすでに何冊も読んできた感覚があるな。ひょっとすると前世の記憶かもしれない……。直感とか経験を切り崩すおもしろ論文、実験の紹介。と洞察。ここまではいいんだけど、ここから著書による実体験、描かれたストーリー、社会への提言とかになると、論拠は乏しくて、科学とは程遠い内容で、そこ分離できないもんかなあ。本を越えてこの感情が何度もある。

とくに社会規範の話では、社会規範のもとでは他人の幸福を損なうことに対する意識がもろもろの行動のブレーキになっている、というストーリーを検証なしに進めている。分かりやすくは皿に残った最後の食事のいちピース。それはいわゆる罪の意識という理解をしてるようだけど、おれのような人間にとっては恥の意識なわけだ。遠慮のかたまりというやつがアメリカにもあるのだと知らなかったので面白かったけど。最後のひとつを取らないことが、他者の幸福を損なわないことへの志向によるのだと、なんの検証もなく! この本では述べられてるのだけど、いやマジなんなの? 恥の意識の感覚を持ってるおれにとっては激しいズレがあって、実験結果は信用できても、そのストーリー的解釈は、まるで信用できないなあ。と思う。この章に関する提言も、企業体が社会規範を持ちうるかどうかには検証はなくて、気楽なもんだなあ。

おもしろ実験の紹介としては十分に面白いはずなのだけど、恐らく本にするのには足りなくて、実証に乏しいストーリーを追加してみたり、しているというのは、面白い。

know

know

★★★。調子は皆無なので感想文くらい書く。ハヤカワKindleセールでいろいろ買っちゃったのでよんでいるわけ。

アムリタの人だったのかー。ってのを後から知る。そういえばバビロンの続きが気になるのだった! knowとは脳🧠。「やりたいことはわかるんだよな」。これ。サイバーシティ京都、量子超人・スーパーハッカー女子中学生。月夜(だったかな? だったろう)御所でマシンガンの部隊に対峙して踊る彼女。映像的であると思う! やりたいことはわかる! という気持ちになる。が過程がわからんよ。これらの美しいシーンのためだけにストーリーがあるように見えてしまう。美しい女史(途中で存在感なくなる)、エキセントリックな敵役(かませ)、そういう所を見ても、1クールアニメの文法が隠れているのではないか? とあやしむ。けど京都の街中を舞台にしてるのはちょっと楽しかったね。映えると思うなあ。けど14歳の少女とセックスするのはどうなんだ? これを美しいって思ってるってことだろ。規範外。

マジでこの本には関係ないんだけど、「京都のグレッグ・イーガン」って蔑称を思いついたのでいい対象があったら使っていきたい。