昭和のはじめ頃のような、まるで縁がないけれど地続きになっている昔のことを考えると、その時代の人は、純朴で、禁欲的で、清貧なんてものを信じていたかのような気がするけれど、そう考えるのはその時代をそのように伝える作品しか現存していないからで、多角的に、真実を見極める目を持つ必要がある。テレビもゲームもその頃からあったのかもしれない。個人の手におえないほど大量の刺激はその頃からあふれていたのかもしれない。