アイドルマスターXENOGLOSSIA / から今度のアニメ

みた。2007年の作品である。当然のことながら、これを観ることはおれにとって大きな喜びだった。というのも、3年たってようやく、向きあうことができるようになったということだからだ。これを観る三十分間はおれの心と脳(の澱)との交歓の時間だった。当時の心境を考えれば大した進歩というほかない。……おれは何であれ受け入れられることを良しとしているので、肯定的に受けとめているよ。さてここに至り、至って思うのは、彼女らの境遇や身体、声をねじ曲げるということにおいては、こういう商業的な作り手よりも、野にいるファン(∋おれ)のほうが、よっぽど悪魔的なことを、それも日常的におこなっているのではないか……ということだ。そういう風に思うと、どのような改変も微笑みながら観ることができてしまうし、これを見ても、原作ではいわばフラットだった人間関係を、このようにガタガタにすることもできるのかと感心する思いもある。つまり自分が彼女らに頭の中で何をしているのかということを顧みてはじめて、他人の所業を受け入れられるようになったということだ。これは人生のあらゆることに通じているともいえる。
アイマスをやったことのある人間がこれをアニメ化しようと思うときに、よもやこのような、それもロボットアニメにしようと思うはずはないとさすがに思うので、業界のなんやらの関係で、アイマスをネタにロボットアニメを作ることになったのだと思っているけど、そういう状況でアニメ化ということをするなら、これは正しい選択だったんだろうと思った。すでに存在する、幾千ものアイドル-プロデューサーの関係をいくらかも損なうことなく、キャラクターの名前と体の一部を借用した環境でオリジナルストーリーをやるという点については、わりと成功していると思うんだよ。
単なるアニメとして見れば、春香さんがウザくて、ほんとうにいいアニメだった。女の子たちがロボットを駆り想いをぶつけ合う中、春香さんだけが純朴であることの(主人公的な)力に守られているのを見ると、「やっぱりこうでなくちゃ!」と膝をうつ思いだった。


プライベート日記を掘り返していたらあったのでコピペ。繰り言になってるとこもあるんだけど
「三度目の正直」とか言うけれどさ、骨折していたとはいえゼノグラはひとつ良いアニメだったし(いまの公式サイドからは触れづらいところだというのは察するけど)、L4Uの特典だって俺からすれば期待どおりの出来だった。アケが稼働してすぐのころにアニメ化していればああいう出来の深夜アニメを1クールというので許容されていた雰囲気はあると思うんだよ。というか俺がそれを望んでいたという話だが まあ今の時勢だときちんとしたものを(というのは万人に魅力的なキャラデザと作画のクオリティで)出さなければ許されないだろうし、今やそういうコンテンツになったのだなあという話だ。