ケン・リュウ『紙の動物園』

紙の動物園 (ケン・リュウ短篇傑作集1)

紙の動物園 (ケン・リュウ短篇傑作集1)

天候不順でカンヅメ状態になったときに、とりあえずしのごうと思って書店で買った本。結局読まなくて、カバンの中に入れっぱなしだったのをこのたび引っ張り出してきた。とSFのつもりで手に取ったら、どちらかというと幻想で勝手に期待はずれ。SF的なギミックがうまくハマって話に心地よいオチがつく、というのを期待していたので、ふんわりと決着させずに余韻引いて終わるこの本はなんか違うとなったわけだった。表紙の感じをみて、も少し構えを違えたほうがよかったな。というか、ルーツを強烈に意識した作風ってのは、ハマるときはハマるのだろうけど、そうじゃないときのほうが多いんだよな。あっちじゃエキゾチックでうけるのかもしれないけど。しかしタイトルはかっこいいよな。