温泉宿の一つに泊まり、仲間たちと何やら暗い洞窟や巨大な図書室などのダンジョンを探索する。ひとり連れているのが凶暴なドラゴンかゴリラで、おれはそいつを人間だとみなしているが、図書室の老教師はそれが気に食わないらしく延々と嫌味を投げつけてくる。そのうちに全然関係ない恋愛を扱った過去の授業に誰も来なかったことについても文句を言いはじめたので、我慢ができなくなって正面切って自分はこの凶暴も自分の子供だと思っていること、しかしその力にどう対処したらよいのか自分でも分からないこと、昔の授業に関しては申し訳なく思っていること、などを一気にまくしたてたらおとなしくなった。

そのあと家族で製鉄所から三億円ほどの価値のある鉄の延べ棒を回収する。それは乳白色のプールからざばりと浮き上がってきた。しかし帰り際に慇懃なスタッフから申込日が一日ずれているので税のかかり具合が違うことを告げられ、一億ほど損をしていることがわかる。家族は悔しがる。

帰りの車を運転しようとするも、マニュアル車で勝手がわからない。駐車場で後ろも確認せずにバックしたり崖っぷちで曲がりきれなかったりと、事故を起こしていないのが不思議なくらい(崖には一度落ちたと思う)。しかも行き先を間違えていて次は花沢温泉なのに花園温泉に向かってしまったという類。あと5分で次の用事なのに戻れば1時間はかかる。家族はそのことをまだ知らない。