2019年をよかったasinで振り返る

なんと10周年です。これはなかなかすごいことではないの。 (その年のうちに投稿できなかったのははじめて。)近年ではおれのことを知ってる人もめっきり少なくなったようであるが、おれもまだまだ、捨てたもんじゃないねえ。というか、捨てるに値しないね。それに、お前たちがおれのことを知ってるかどうかなんてほんとうはどうでもいことである。

ワールドトリガー

ワールドトリガー 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

ワールドトリガー 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

まずはこれかな。こまごまと言及はしてるものの、連載マンガはまとまった感想を置きづらくて、書きそびれることが多いんだけど、ワールドトリガーはまとめて読んだのでその類。もともとジャンプ+のキャンペーンで大規模侵攻が終わったとこまで? 読んでて、うーん、評判いいけどこれそんなにか……? と思ってたところに、Kindleでまとめて半額になってたので改めて読んでみたところ、世界観・用語・システムがわかると一気に面白さが増して、最初のブラックトリガー争奪戦もおおこいつがこんなところで! と発見が多くて気に入ってしまった。一種の、敵味方の共闘が見られるわけである。忍田本部長の「私が出る」は管理職がそんなことするなとツッコミを入れながらも旋空弧月のかっこよさに惚れずにはいられない。例によって女子の人気が高いのもよい。栄養のないときにはpixivでWTログみたいなやつを読めばいいのだから。

武器としての交渉思考

武器としての交渉思考 (星海社新書)

武器としての交渉思考 (星海社新書)

http://kejinan.hatenadiary.com/entry/2019/01/08/083738

内容がどうこうというよりはむしろ著者の想いのようなもので一票。今年亡くなったのではなかったか。

あせとせっけん・モブ子の恋

あせとせっけん(1) (モーニングコミックス)

あせとせっけん(1) (モーニングコミックス)

日記でも何度か言及してる。おれの中ではセットになってるサプリメント。恋は特別! もうただそれだけ。どちらもいい人しか出てこないのも重要なポイントっぽい。気が滅入ることが分かっているときに先手を打って購入することになっていた。

この世界の片隅に

http://kejinan.hatenadiary.com/entry/2019/07/28/161411

Netflix。ほんとは上映中に行くつもりだったけど行けなかったんだよな。戦争、もはやおれにとってはファンタジーなのだけど、畑や、町で被害を受けるシーンはリアルな想像に迫るものがある。……と思う。思えば、この映画には空間の広さ、空いている領域、みたいなものがあるのだと思う。戦争と戦争の合間であるとか。

ICHIGAIN

8803net.wixsite.com

http://kejinan.hatenadiary.com/entry/2019/07/27/142145

もはやASINどころか作品でもないよ! でもな…でもな!

Chaos;Child

kejinan.hatenadiary.com

もうこちらに書いたとおりで。

フロリダ・プロジェクト

これもこちらに書いたとおりで。マイベスト10に入れたいくらいの映像作品だったとおもう。


2019年も知の貧困でしたね(2)。今年はどうしていくべきかなあ。もっと物語を読みたいし、物語じゃなくていいので書きたい。

そして年末を迎えたので http://kejinan.hatenadiary.com/entry/2019/02/21/102518 に回答してゆく。おれは少なくとも死にはしなかったぞと。

  • 年号は何になった?
    • 令和。
  • いまおれが抱えてる問題はどうなった?
    • 恐れていたことはなにもなく、ただ完治することのない傷が新しい皮膚の下に埋没していっただけ。いつか、何かあるのかもしれないけれど
  • 墓はどこに、いくつ立つ?
    • これどういう意味でしょうか? 墓は立ちませんでした。
  • エロ小説は進んでいる?
    • 予想はいいとこ行ってた。3つで止まった。
  • 宇宙的善は果たせた?
    • いいえ。
  • 金と名声は稼げた?
    • いいえ。
  • 精神世界は構築できた?
    • いいえ。
  • いまどこにいる?
    • あなたの後ろに。
  • いま何考えてる?
    • ワールドフリッパーをどう効率よく回せるか、次に熱中できるものをどうしたら発見できるのか/たんに熱中できるのか、どうしてMacbookのキーボードはこんなにもクソなのか。
  • 目下の問題はなに?
    • おれに未来を描く能力がないこと、センドウする能力がないこと、政治的能力がないこと、一部の抽象的なこと以外に興味と能力がないこと、とくに人間関係を改善する能力とやる気がないこと。

また2月の頭にでも同じような質問集を作ってみよう。

2019

元日くらい酒を飲んでもいいだろうとノンビリしていたらこの時間になっていて慌てて日記を書こうとする。大晦日に書けなかったのでなおさら。

まだ新年を迎えたという気分にはなれていない。それはたぶん年末2355を見そびれたせいだろうと思う……。それがショックで、不必要にイライラした気分で新年の眠りについてしまったのだった。ま、録画した紅白のKISSを観てたらだんだん和らいできたけど。

今年の最初の一冊目をまた決めていなくて、きのう慌てて探しだしたのが、Kindleに入ってた『Bird by Bird』。今年はまだはじまった感じがしていないのだけど、その気持ちになったら書くことをテーマにしてもいいかもしれない。思うのはおれの生活についておれは赤裸々には書けないだろうよということ。そしてMacbookのキーボードがクソすぎて何を書くこともAppleは許してくれないだろうよということだ。

ああああたまがいたくて今年をふりかえるどころではない。

今年も本に金を使わなかった。武器としての交渉思考、あせとせっけん、 モブ子の恋、Chaos; head、ワールドトリガー、魔都精兵のスレイブ、フロリダプロジェクト。こんなところか? よかったasinのエントリがなかったらとりあえずこれで代用してほしい。まんがばっかだな。知の貧困。

★★★★。おれが経済学から得たメンタルモデルというのも、こういうフィードバックやレバレッジというシステム思考の欠片であったのだな、と名前をもらう。ワインバーグの一般システム思考の本も読みさしだったのを掘り返してもいいかもしれない。ワインバーグのほうは意思決定入門で紹介されてたのだったかなあ。この本に戻ると、ノーマティブというか、システム思考はよいのだけどそれを使った主張が現代の開発志向に異を唱えるという感じでそこは不要だろうと普通に思った。

賢い犬リリエンタール  1 (ジャンプコミックス)

賢い犬リリエンタール 1 (ジャンプコミックス)

★★★★。何が賢い犬だよ、とハナから読む気はなかったタイトルだったけどワールドトリガー作者のやつだと知って、WT新刊が待ちきれない間に読んだ。4巻で終わりなのが惜しいなー。もっと時間があればもっと掘下げたエピソードを見られたのだろう。「運転手さんもいるよ!」(だっけ)でおれは泣いた。最後の方の話でも泣いた。この人の作品はどの人物も憎めない造形をしていて、誰のどの行動も責められないってことがおれを赦してくれるのだろう。今井哲也ツナミノユウとも同じ印象をうける。

なにかの大規模なイベント(YAPCではないかと思う、RubyKaigiかも)にゾロゾロと参加していて、閉場となった夜の帰り道で、ほとんど喋ったこともない高校のときの同級生に出会う。ちょっとワルそうな感じのやつで、帰宅部なのだが、ある時期から突然野球などはじめていた。橋を歩きながら、そいつに横から話しかけられているのだけれど、内容は不明。その後知らない家に転がりこみ、さっきの同級生の姉か妹か従姉妹かと寝る。ぐったりしていると隣のシャワー室に夜勤明けの男たちがどやどやと入ってきて、湯上がりの格好でよういらっしゃった、おくつろぎを、みたいな風に歓迎される。どうやらこの女の兄役のようである。

大きな建物に泊まっている。エレベーターで任意の階に停まれるし、無重力らしく、好きなところまで泳いでいけるので、全裸になって自室を出、あちこち彷徨っていたが、部屋に戻る方法がわからなくなり、やがてスタッフに見つかって、地下まで連行される。その間もスタッフは必死に慰めの言葉をかけておれをなだめようとしていた。今思うと犯罪者だとでも思われていたのかもしれない。

前の昼に見た夢。結婚式に向かう電車かバスかの中で、部下が花瓶の水をコップに入れ換えたのだが、降りる段になって隣の老婦人の服を濡らしてしまっていたことが発覚する。老女はあえてこちらに言うこともせずあらぬれちゃった、いやだわこれから結婚式なのに、と連れにこぼしているふうで、こいつは厄介そうなので早めにカタをつけよう、とすぐさま弁償します、終点の伊勢丹で何か買いましょう、といったのだが、気づいたら終点を過ぎた下町にまで来てしまっていて、三日月状の湾の、浅瀬の弧を急いで戻っている。

昨日のピタゴラスイッチシクラメンの花がなぜ下を向くのか、という話だった。長い年月と試行による戦略の結果が、まるで意図を持っているように見えるのは面白いなー。進化がそうなのだけど、あと光が最短経路を選んで通るように見えることとか。